LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜

「深空ちゃん、起きてる?」

 寝返りをうち、夏美が深空に呼び掛ける。

「……うん」

 深空も、夏美の寝ているベッドの方に向いた。

「あたし、少し考えたんだけどね…」

 夏美は天井を見つめながら、切り出した。

「未練だけで手紙や写真を捨てられなかったんじゃないと思うな」

「え…?」

 深空は、少しだけ体を起こした。

「亡くなった人の遺品を捨てるのって、すごく勇気がいると思う。生きていたら、昔のものだから…ってすぐに捨てられると思うけど、亡くなった人の遺品捨ててしまったら、その人の存在が最初からなかったような感じがして、寂し
く感じるんじゃないかな…」

 夏美も起き上がり、深空の顔を見下ろした。

「だって、生きてた証を捨てるわけだから…」

 深空は黙って聞いていた。

「…信じてあげてほしいな」

 夏美は最後にそうつぶやくと肩まで布団に入り、目を閉じた。

 深空は、天井の一点を見つめ、さっき雄二が言いかけたことを思い出していた。