LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜

 静寂な夜―

 しばらく、ふたりは言葉を交わさなかった。

 耳を澄ませば、しんしんと降る雪の舞い降りる音が聞こえる気がしていた。

 いろいろな雄二の顔が、深空の頭の中に巡り、消えていく。

 優しい笑顔に、いたずらに笑う顔。

 本気で怒った顔に、悲痛に満ちた哀しい顔。

 一番応えたのは、思いにふけり寂しそうに笑う顔…

 何を思い、そんな顔をするのか、どうしたら心から笑ってくれるのか…

 深空には、もう解らなかった。


 どうして、人は人を好きになるんだろう?

 こんなに辛いなら、もうあたしは……