雄二の帰りは、それから1週間ほど経ってからだった。

 向こうで正雄の葬儀を無事に済ませ、姪のひかりと遊び、久しぶりに会う兄の敬吾と酒を飲んでいた。

 そして節子を慰め、彼は深空の待っている横浜へと向かい、出発した。

 敬吾と酒を飲んだ時、彼は兄からある誘いを受けていた。そのことを胸に抱き、新幹線に乗り込んだのであった。

 彼は、新幹線に乗る少し前に深空に到着時間をメールしていた。

 連絡を受けた深空は、新横浜に向かう。彼女は、駅のホームで彼を迎えたかったのだ。