無事、仕事に戻ることのできた雄二は、またいつもの忙しい日常に戻りつつあった。深空も、だいぶ体調が戻り、夏美の計らいでまたあのファミレスで働くことになったのだった。

 今日、久しぶりにあの大きなガラスの扉を力いっぱい開けて、中に入る。レジには、夏美がいた。軽く手を振り、深空は奥に入っていった。

「あたしもフリーターだから、よろしくね」

 事務所で事務仕事をしていた吉井に声をかける。そして、予め用意してもらっていた制服と靴を受け取り、更衣室に入った。