(……もう、死んじゃいたい)

 頭から被った布団の中でこどものように泣き腫らした深空は、もう腑抜けていた。

(…やっぱり、あたしには幸せなんて必要ない)

 影を潜めていた心の闇が、彼女の弱った体をむしばみ始めていた。

 守るべきものをいっぺんに二つも失ってしまった深空に、その闇を強い意志で追い出すことなど、できるわけがなかった。