LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜

「今日は、楽しかった」

　深空がいつになく明るい顔をして言う。

「そう？　よかった」

　雄二も満足そうに答えた。
ふたりは雄二のアパートに帰り、くつろぎはじめる。

　雄二がキッチンで、コーヒーを入れて、そのマグカップを深空に差し出した。

「ありがと」

　ニコッと笑い、早速渇いた喉を潤そうとカップに口を付けた。

　彼もカップを手に、ソファに腰を沈める。

　そして急に真剣な顔をして「深空ちゃん」と彼女を呼んだのだ。

「ん？」

　雄二のその雰囲気に、今の今まで彼との時間を楽しんでいた深空は身構え、
瞳が揺れる。

「実は、今日は折り入って話があって」

「なぁに…？」

　改まった雄二の顔を見た彼女は、押し寄せて来る不安を必死に抑えていた。雄二はそんな目をした深空を見つめ、切り出した。