LOVE GAME〜あたしの帰る場所〜

 身重で動き回ったせいもあり、彼女の口からは疲労を感じさせるため息が漏れた。

(ダメ… 起きてなくちゃ…)

 つわりのせいで最近あまり夜は強くない深空は、目の痛みを振り払うようにぎゅっと目をつむり、瞬きをしながら目を開けた。しかし上まぶたと下まぶたがくっつきそうになり、それが彼女をイライラさせていた。

 延々とニュースを伝えるそのアナウンサーの声は、お経のように深空の頭を流れていく―

 彼女のどん底の不安を取り払うかのように、猛烈な眠気が彼女を夢へといざない、視界は段々と閉じられていった。