一度大きく風が吹いたのを合図に、アレンの秀麗な顔が近づいてくる
初めて交わす口づけに、息もできない程胸がいっぱいになる
熱を持った、その柔らかいものに触れる度
胸が押し潰されそうになる
触れ合うだけだったのに、徐々に激しさを増す口づけに、体の芯が麻痺してくる
体の力が入らなくなる
「ア..レン...待って」
思わず身じろぎすると、アレンの唇が微かに離れて、やっと息ができる
それでも、熱い吐息の下でアレンの熱っぽい声が聞こえる
「じっとして」
「――んっ」
「夢じゃないって、確かめさせて」
そう言って、また塞がれる唇
温かいものが口の中で動き回って
ゾクゾクと体が疼く



