「――‥信じていた」



すると、擦れた声でそう言ったレイア

ゆっくりと体を離すと、柔らかく微笑む彼女が目に映る




「必ず...助けに来てくれると」

「――」

「信じていた」




その頬に流れる涙が、太陽の光を浴びて真珠の様に輝く

ポタリと顎先から落ちた涙が枯れた地に潤いを与える




「約束したじゃないか」

「――」

「もう一度、必ず君をこの胸に抱くと」



切り傷のできたその体をゆっくりと抱きしめて、この腕の中に閉じ込める

じんわりと広がる温かさが、俺の胸をいっぱいにする




「もう大丈夫だ。レイア―――もう、すべて終わった」




この悪夢も

この暗闇も

すべて終わった





「もう大丈夫だ」




強く彼女を抱きしめて、もう一度そう言う

俺の背中に周った腕が、ぎゅっと俺の服を掴んだ