その姿を心の中に灯した途端、無意識に頬が微かに上がった
会いたい、と思った
涙が出る程、会いたいと
「さぁ、姫。答えを述べよ」
ニヤリと不気味に笑ったゼファー
私の敵
アレンの敵
だけど、私がここで頷けばみんな助かる
無駄死にする事はない
生きていれば、必ずいつかは光の中に出られる
ぐっと唇を噛みしめて、目の前の男を見据える
でも、その時不意にアレンの言葉が世界の端で聞こえた
――必ず、助けに来る
太陽の様に美しい黄金の瞳
風の様に舞う姿
決して揺らがない、言葉
〝信じるんだ。レイア″
――その瞬間、揺れていた心がピタリと止まる
閉じていた瞳をゆっくりと開けて、私の周りを囲む騎士達を見渡した
そして、ゆっくりと口を開く
「すまない、みんな。私と共に戦ってくれ」
その言葉を聞いて、騎士達が大きく頷く
下ろしていた剣を持ち上げて、真っ直ぐに敵に向け始めた
「どうやら、交渉は決裂の様だ」
その光景を見たゼファーが恐ろしい程の表情でそう吐き捨てた
そして、背にかかる漆黒のローブを翻して
「殺せ」
そう言った



