着々と軍備は進み、騎士達の数も増えた

ホリスとレイアと約束をした、3日目の今日

アネモスへと援軍を向ける



カチャカチャと鎧が鳴る

磨き上げられた大理石の床を、真っ直ぐと向かう

両端には、剣を持った騎士達が凛とした姿で立っていた



そして、俺の後ろを歩く父

口髭を触りながら、少し後ろを振り返った俺にニコリと笑った



「――行こう。父さん」

「あぁ」



世界の命運を懸けた戦いが始まる





王宮を出て、見慣れた馬に飛び乗る

一度その背を撫でてから、手綱を引いて前を向いた



目の前に広がるのは

数えきれない程の、軍隊



広場を埋め尽くす騎士達

真っ直ぐに俺に視線を向けている


風を受けてなびく旗の数は見る者を圧倒する


その光景を目にして、胸が熱くなる

たった3日という時間の中で、ここまで集まってくれた

この名の元に集まってくれた