「黄金の、瞳...炎の石‥竜族の..王家の証」



うわ言の様にそう言って俺を見つめるユアン王


その姿を見て、どれだけかつての竜族が人々に多大なる影響を与えていたのか分かる

1人の竜族が、100人の騎士の力

戦士の頂点




ゆっくりと、ひれ伏す騎士達に歩み寄る

ユラユラと胸元で揺れる炎の石が、輝いている



立ち止まった先に見える景色を見据えて、剣を天に向けて掲げた





「竜族の名の元に兵を集めよっ!! 今こそガスパルを倒すのだ!!」

「おぉぉぉぉぉぉっ!!!!」





応える様な雄叫びが世界を震わせる

暗闇の中に芽生えた小さな光




光の世界へと導く灯――




彼女まで届けと願って

一度天を仰いだ