My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ



「アレン...」



無意識にその名を零す

すると、部屋に溢れかえる様に立つ騎士や大臣達の間を抜けて、こちらまで歩み寄って来たアレン



暗闇の中でも美しく輝く、黄金の瞳

その輝きが、まるでこの光の落ちた世界の一筋の道標の様に感じる




「道があるとは、どういう事だ」




私の前まで歩み寄ってきたアレンに、ホリスが訝しげに声を上げる

すると、微かに微笑んだアレン




「援軍を呼ぶんだ」

「――何を今更。この国に援軍など来ない」




嘲笑うかの様にそう言うホリスが、重たい鎧を鳴らしながら、アレンの側まで歩み寄る



そう――



この国に援軍など来ない

他の国との交流を一切行わない、この国は

孤立している



今まで、この国の存在や場所を知られない事で、戦などは起きなかったが

逆に、それが仇になってしまった




「レイア」




そんな時、突然アレンが私の名を呼ぶ

ゆっくりと黄金の瞳を私に向けて、優しく微笑んだ