My Precious ~愛する人よ~ Ⅱ



一瞬にして、過去がフラッシュバックする



あの美しい池の畔で、レイアが見せてくれた物

薄い白を帯びて、光があたる度に虹色に光る、あの石

この国を映し出した様に美しい――王家の石



そして、この国に息づく伝説




――〝別れ際に、姫に持っていた美しい宝石を送った。その男の国の、王の石と対になる宝石を″――




あの日見た宝石と色違いの石

真っ赤な炎の中にも、鮮やかに光る虹色


愛の証でもある、その石が

俺の前で輝く

1つも色褪せずに




「この石には、竜族の紋章が彫られている」

「本物‥なのか」

「これを持つ者が、世界の騎士の頂点の証だ」

「――」

「お前の本当の名は、アレン=グラディウス」

「グラ...ディウス」




今や伝説となったグラディウス家

栄華を誇った戦士の国、竜族の王家の名

この世の戦士達の頂点





「お前は正統なる竜族の王位継承者だ。そして、生き残った王家の者だ」