だから、騎士として迎えてくれると言ってくれて本当に嬉しかった 自分はどこまで行っても『騎士』だから 騎士としてしか、生きる事ができないと分かっているから 「――‥きた」 小さく息の下で呟いた声が、風に乗って消える 少し先の木に隠れているホリスも、小さく頷いた 少し離れた場所に現れた、2人の男 どこか見覚えのある、黒い衣を纏っている 木の実を集めていたんだろう 肩に背負っていた袋を乱雑に地面に置いた その姿を確認してから、辺りを見渡す どうやら2人だけの様だ