「答えろ」
訳が分からず茫然とホリスを見つめて立ち尽くしていると、眉間に皺を寄せて答えを急かすホリス
「――‥そう聞いているが」
今度は俺が訝しげな顔で、ホリスを見つめる
どう考えても、何故そんな事を聞くのか分からない
「聞いている、とはどういう意味だ」
「母は俺を産んですぐに死んだ。だから会った事はない」
「兄妹は」
「俺1人だ」
俺の言葉を聞いて、考え込む様に顎先に手を添えて黙り込んだホリス
こういった時の彼は、全く何を考えているか分からない
まぁ、そうじゃなくとも分からないのだけれども
「それが一体どうし――」
「そなたの父は」
モヤモヤした気持ちを抑えきれずに、ホリスに問いかけようとした時、言葉を遮られた



