きっと、もう時間が経ったんだろう。

外はもうすでに真っ暗。

栞夏「聡太...」

名前を呼んで私は離れた。

杏華にバレるのがすごく怖くて。
気づけば私から離れたんだ。

聡太「ごめん。じゃあな」

何も言わず部屋に取り残された私。
頭がぼーっとして何も出来ない。

栞夏「何今の…」


俺…何やってんだろう。

聡太「…」

―次の日―

杏華「栞夏?」

栞夏「おはよう、」

杏華「昨日大丈夫だった?」

栞夏「うんっ!もう大丈夫」

杏華「心配したよ。聡太も居なくなっちゃうし」

栞夏「そうなの?」

杏華「聡太はよくわかんないけどサボりだよね♪ww」

栞夏「そうだねwww」

昨日、一緒にいたなんて口が裂けても言えない。
言ったら友情関係に亀裂が入る。

私は杏華だけ、失うのが一番怖かった。

クラス替えをして全くと言っていいほどクラスに馴染めなかった私。

だけど、杏華が話しかけてくれたから親友にもなれた。

こんな大切なのに…。

聡太も大切だけど...。

色々な気持ちが入り乱れてる。

栞夏「聡太…」

聡太「はよっ!」

昨日のことなんて忘れてるようなケロッとした顔で現れた。

栞夏「おはよ」

聡太「今日も一段と不細工な顔してますなwww」

栞夏「うるさいなあwwww」

聡太「wwwwww」

何故か笑い合ってる。



その時、私はまだ気付かなかったんだ。
笑い合ってる時。

私と聡太をジッと見つめていた杏華に恨まれることを…。