複雑な感情を抱いていた。
私、逃げたから絶対怪しまれる。
戻りたくないけど教室に戻った。
栞夏「遅れてすいません。」
先生「田代、どっか具合でも悪いのか?」
栞夏「いえ、別に。」
先生の質問に答えるのとめんどくさい。
杏華「何してたのー?」
栞夏「ううん!後輩に呼ばれて。」
杏華「そっかっwww」
栞夏「うん。」
私上手く笑えてる?
この感情を抱きながら授業なんて頭に入ってこないよ。
杏華「聡太っ!」
聡太「あっwww」
もうなんか本当にカップルなんだね。
呼び捨て。
私だけしか女子の中では゛聡太゛って呼ばないのに。
なにこれ。ヤキモチ?
バッカみたい。
一人で自問自答を繰り返した。
栞夏「はあー。」
聡太「アホっ!」
栞夏「痛いなばかっ!」
聡太「どんだけ、ぼーっとしてんだよ。」
栞夏「うん。」
聡太「ぼーっとしすぎると脳みそ腐るぞー!」
栞夏「うん。」
もはや、聡太と話すのをやめるのに必死だった。
聡太「なんだよ、うんうんばっかり。」
栞夏「うるさいなっ!もうやめてよ!聡太には何もわかんないよっ!」
八つ当たり……
初めて、聡太に八つ当たりしてしまった。
何やってんの、私。

