ー次の日ー

杏華を叩いてしまった
罪悪感もあるけど…。
私は本当のこと言ったんだよ。

教室に入ると…、
何やら泣いてる杏華の姿。

杏華「栞夏にあんなこと、されるなんて…」

栞夏「え?」

女子「田代さんって可愛い顔してこわーい!!」

机の上には落書き。
黒板には嫌がらせと思われる変なの。

聡太が来る前に消さなきゃ。

栞夏「…」

学校の黒板は無駄に上が高いから
私の身長では届かない。

大祐「貸せ。」

ひょぃっと黒板消しを取って
上の方を消してくれた大祐くん。

栞夏「ありがと。」

女子「やっぱり付き合ってんのかな?」

ヒソヒソ聞こえる声に大祐くんはキレた。

目の前にあった教卓を蹴った。

ーバンッー

栞夏「大祐くん。」

大祐「てめぇら言いたいことあんなら田代の目の前で言え!」

栞夏「…」

あのクールな大祐くんからは
考えられない言葉。

皆唖然としてる。

朝練終わりの聡太が来た。

静かさにびっくりしてる。

聡太「なになに?どうした?」

私はただただ俯くばかり。

聡太「栞夏?」

栞夏「何でもないよwよくあるじゃん?」

聡太「あるっけ?」

栞夏「あるある!よし、授業の準備しようっ!」

大祐「田代、無理に笑うな。」

栞夏「え?」

大祐「無理矢理笑ってる感バリバリ。」

栞夏「ごめん。」

連れてこられた廊下に立ち尽くす。




その日を境に私と杏華は一切口を利かなくなった。
聡太にだけはバレないで欲しい。

それを願うだけ…。