先生の「特別」にしてくださいっ!

ガチャ…

とりあえず、ドアを開けると、

「夜遅くにごめんな。
ちょっと話がある。」

予想通り、
そこには谷中先生の姿があった。

「とりあえず、中にどうぞ。」

先生はまだスーツのまま、

というより、仕事帰りにそのまま来た?

「え、いや、ここでいいけど。」

「私が立ち話、嫌なんです。」

長くなりそうだし。

「ああ、じゃあ、お言葉に甘えて。
…もしかしてお前、
風呂入ってた?わりぃ…」

先生は、
私がパジャマ姿であることに
気づいたらしい。

「いえ、
今上がったところですので。」

恥ずかしいから、
あんまりまじまじ見ないでほしいな。

「コーヒーと紅茶、
どっちがいいですか?」

聞きながら、私はティーパックで、
自分の分の紅茶を入れる。

「いや、ほんと、お構いなく。」

「私が飲みたいんです。」

「…コーヒーでお願いします。」

インスタントのコーヒーを入れた。