「雪乃…」

なんて言ったらいいのかわからない。

「えへへ…見つけてくれてありがと。」

雪乃はぎこちない笑みを浮かべている。

「私、どういう事か聞いてく…」

「いいの!!!」

「でも…」

「ノートはあったんだから、
それでもういいでしょ?」

いや、よくないよ。

「よくない!」

「凛…」

「雪乃は悔しくないの!?」

「悔しいよ…悔しいけど、
ここで凛がなにかしても、
多分、何も変わらない。」

「そうかもしれないけど…」

「相澤さん、
いや、その周りで私の悪口を言う人達は
主に、谷中先生が私に話しかけるのが
不満なんでしょ?」

「私もそう思う。」

「だったら、今後、
私が先生に話しかけなきゃいいでしょ。」

「そうかもしれないけど。」

「私は大丈夫だから。
もう少し、我慢すればいいだけ。
私には凛もいるしね!」



何もできない自分が悔しかった。