私と雪乃。そして、彩音は
去年、同じクラスだった。

出席番号で座る席順では、
私と雪乃が前後。
彩音とは隣同士だった。

中学1年の時と、2年の時は
三人とも違うクラスだったから、
その時が初対面で、
席も近かったこともあり、
よく三人でお昼を食べていた。



「雪乃って、陸上部なのに、
生徒会にも入ってるの?
すっごい!!
忙しくない?
陸上部ってほぼ毎日、練習あるじゃん。」

「うーん。私、忙しい方が好きだから。」

「私は絶対無理だわ。
彩音は?なんか部活入ってるの?」

「あ…私は、
体…弱いから…部活とかしてない。」

「お、そうなんか。」

「で、でも!
ピアノはやってるよ。」

「ほんとに!?
私、合唱部なんだけどさ、
今、ピアノ伴奏の子探してて、
よかったら、やってくれない?
明日の放課後、空いてる?」

「え、ええ?私が?
明日なら、空いてるけど。」

「じゃあ、決まり。
明日、とりあえず見学に来てよ。」

「う、うん。」



そうだわ。
私が彩音を誘ったんだ。
すっかり忘れてた…