「その拒否ったの、
うちのクラスの滝野さんなんですよ。」

何?滝野?
…ん?あいつ、生徒会だったのか。

「滝野ってそんなに不器用なのか?」

「うーん…
そんなこともないと思いますけど。」

「そうなのか。」

なるほど、俺と仕事するのが、
嫌だったわけね。

「凛は、不思議ちゃんですからね。」

凛。滝野の下の名前だっけな。
同じ生徒会なんだから、
仲良いはず、か。


「先生、ここ、すごい錆びてるんですけど。」

「ん?どこだ?
うわ…」

見ると、ひとつのトロフィーの一部が、
すごく錆びていた。

「毎年、使ってる古いやつだからな。
錆び取り剤使うか。
確か、職員室にあったはず。」

「あ、私、取ってきますね。」

「お、サンキュー」

そういって、走って出ていった。