「またサボりか!」

思わず言ってしまった。

「どっかの誰かさんが、バカなことして
死にかけたって話を聞いて、
わざわざお見舞いに来てやったのに、
その言い方はないんじゃないの?」

「うう…それを言われると…
ごめんなさい…」

「わかったなら、
私のコップ、もう空なんだけど?」

「今すぐ、茶いれてきます!先輩!」


「ちょっと待った!!!
なんで僕、自然に無視されてるの!?」

剛先生が会話に割り込む。

「あ…」

忘れてた。

「チッ…バレたか。」

彩音は意図的だったんだ!?

「バレたか。じゃないです!」

「面倒くさいんだもん!
明日絶対やるから!明日じゃダメ?」

「子供の宿題じゃないんだから!
いいわけないでしょ?
それとも、
彩音さんは退院したくないんですか?」

「退院?」

彩音が嬉しそうに聞く。

「検査の結果が良ければ退院できますよ。」

「本当に?」

「嘘ついてどうするんですか?」

「わかった。じゃあ行く。」