「でも、先生…本当に私なんかを…?」



「なんかとか言うんじゃねえ。」
お前は大事な俺の生徒だ。」



あ…
大事な先生の生徒。


今までだったら
悲観的に捉えてしまったその言葉も、
今なら喜んで受け取れる。



「はいっ…わかって…ます。
ありがとう…ござ、い、ます…」



ポロっ…


嬉しすぎて涙が出てくる。



「ああもう!泣くな、バカ…」



先生が再び私を抱きしめる。



「バカじゃ…ない、です…
私は、優秀な…生徒、だからっ…」



もう、先生が私だけって言った意味
わかっちゃったから…

この答えは多分、正解だから。

だから、嬉しいんだよ?先生…



「自分で優秀とか言ってんじゃねーよ!
ばーか!!」



そう言って、
先生は私の頬っぺたをつねる。

…ちょっと痛い。

ってことは、やっぱり夢じゃないんだ。



「えへへ…すみません。
つい、嬉しくて。」



私がそう言うと、
今度は頭を撫でてくれる。



「そうだ、お前はそうやって、
俺のためにずっと、笑顔でいろよ?
俺がいつだって守ってやっから!」



先生…



「ありがとう…ございます。」



先生がそばにいてくれるなら、

頼まれなくたって、

私は笑顔でいられますよ。