よく寝た…
すごくよく寝た気がする…


目を覚ますと、
心配そうな優香さん、
めずらしく泣いてる一也、
久々に見たお父さんの姿があった。


「凛っ!」
「凛ちゃん!」


えっと…これは?どういう状況…だっけ?

私はあのクソガキに騙されて拉致られて
一也がボコって…

ああ!

そうだった!

「…一也?」

「………。」

「うわっ!お前マジ泣きしてんの?
喧嘩強いくせに、マジ泣きしちゃうんだ?」

貴重だから写メっておきたいけど、
携帯手元にないし…
…ってか携帯どうしたっけ?

「姉ちゃん…ごめん…」

一也が謝る。

「いや、私こそごめん。
まさか、中学生に騙されるとは…
迷惑かけました。」