「一也が、小1の女の子だったらなあ…」

「きもい、しね。
ていうか、何で1年の教室の前にいたの?
俺、6年だよ?そんなことも知らないの?
バカなの?」

「お前の良さは身長の低さと
声変わりしてないところだけだよ。」

「はあ?」

「私は小6より小1が好きなの!」

「しねばいいのに。」

「なんだ?一也。
さては私をずっと待ってたんだな?」

「ち…ちげーよ…
迷子になってたら俺が恥ずかしいから。」

と私を指差す。

ちょっと赤くなってる…
可愛い奴め。

「ついた。」

「お!ここが一也のクラスね。
で、一也の作品は?」

教室には、
絵とか書道の文字とかが飾ってある。

「自分で探せよ。」

さては、恥ずかしがってるな?

「はいはい。えーと、滝野一也は…
お!あった!
…お前、字汚いな。」

「しね。」

「字潰れて、"山里の春"が
"山田の春"になってんじゃん!
っあはははは!
誰だよ、山田って!」

「あーもう!うざい!うるさい!」