先生の「特別」にしてくださいっ!

それなのに。

それなのに、だ。


今ここでバレてしまったら、
全てがダメになる。

父にも、
新しくできた母にも迷惑がかかる。

それだけは避けないと。

今はまだ、向こうが私の顔を、
覚えてなくても、
いずれ、なんとなく覚えられるだろう。

いや、それでも、家にいるときに
会わなければバレないか?

…それは無理か。
同じ建物。
下の階に住んでいて、
全く顔を合わせないなど、
できるわけがない。

大体、同じ所に通っているんだから、
まず無理だろう。

それどころか、
制服を着ている時に
遭遇してしまうこともありうる。

…ダメだ。
詰みだ。

どうしよう。


っていうか、熱い。
考え事してたら長風呂してしまった。

の、のど乾いた。

アイス食べたい。

コンビニに買いに行こうかな。

もう夜10時半だけど。
帰ってきたら11時近くなるけど。

まあいっか。
私はアイスが食べたいのだ。

そう思い立って私は外に出た。