先生の「特別」にしてくださいっ!

家に帰った時、
外から家の灯りを見てホッとする。

俺の部屋の灯りは、
当たり前だけど、
ついてるわけ、ないのに…
………

ふと、思い浮かんだのが、
二階の部屋の灯り。

ああ、そうか。

俺はいつも、
滝野の部屋の灯りを見て、
ホッとしていたんだ。

でも、どうして?

「仕事終わって帰った時に食べる
彼女の手料理が美味しくて…」

滝野のカレーは旨かったな…

「休みの日には
一緒に部屋でゆっくりして…」

夏休みには滝野と一緒にゲームした。

「夏から一緒に住んでたんだけど、
花火も部屋から一緒に見た。」

俺も滝野と一緒に屋根から見た。

「それから、
買い物とかも一緒にするんだよ。」

買い物行った帰りに、
滝野と食べ歩きしたなあ…

「守、聞いてる?」

「ん?」

「彼女がいると、
そういうことが全部できるんだぜ?」

「ああ、そうだな。」

俺はそれ、全部滝野とやってた。