それでもなんとか
午前中に2クラス分の採点は終わり、
というか、全力で終わらせた。

人間、
死ぬ気でやればどうにかなるものだ。

この集中力でやれば、
午後いっぱいでどうにかなりそうだな。

と思って、
俺は休憩しつつ昼飯を食べる事にした。

ふと見ると、
勇が手作り弁当を食べている。

「勇、その弁当さ…」

「あ、わかっちゃった?
実は彼女が作ってくれたんだ。」

「愛妻弁当かよ。このやろー!」

「"妻"って、
まだ結婚してねえよ。」

「まだー?
じゃあ、予定はあるんだ?」

「実は今、同棲してる。」

「なんだとー!?
呪われてしまえ!」

「ええ!やめろよ。
守はまだ、彼女できないの?」

「…え?」