「かぜぇー!?」

「うわっ!びっくりしたー
急に、おっきい声だすなし。」

思わず声に出して驚いてしまった。

「ああ、ごめん。
あんな頭悪そうな、女たらし男でも、
風邪引くのかと、驚いてしまったよ。」

「すごい言い様、さすが凛。」

雪乃が何かに感動している。

「ちょっと、たきのり!
あんま大きな声をだすと、
ファンクラブに殴られるよ?」

彩音が心配してくれた。

ていうか、

「彩音もファンクラブの存在、
知ってるんかい!」

「だってあの人たち、
うるさいんだもん。
授業中、何回、目が合っただとか、
今日、何回、すれ違ったとか。」

「うわあ…」

「風邪引いたって話も
ファンクラブの人たちが話してたし。
お見舞い行きたいねーとか言ってた。」

「お見舞いって…」

「先生も、風邪ひいてる時に、
生徒に家まで押しかけられたら
迷惑だろうに。」

迷惑というか…
何度も言うけど、私が困るよ!!