「まあまあ仕方ないって。
私もサーブは失敗するし。
よく飛ばし過ぎてアウトになるし。」

着替えながら、
同じチームだった雪乃が慰めてくれる。

「飛ばし過ぎてアウトならいいじゃん!
私なんてまず、
手とボールが当たらないんだから。」

「落ち着けば当たるよ。」

「無理だよー痛いの嫌だもん!」

「ちゃんとしたとこに当たれば、
痛くないって。」

「ちゃんとしたとこって何処だよ!?」

これだから、
運動神経の良い奴は。
感覚でものを言うもんな。

「あ、悠美っちだ。」

「え?」

見ると悠美っちが
黒板に何かを書いていた。

≪3限日本史 自習
教科書p53-58を
よく読んでおくこと≫

「自習、だと?」