それは健人の部屋で宿題をしていた時の事だった。

「あー疲れた!休憩しようよ~」

ミチルは伸びをしながら言った。

「お前なぁまだ、半分も終わってないだろ」

そう言いながら、健人も手を止めた。

「いいじゃんいいじゃん!」

ミチルは机から離れ、健人のベッドに腰掛けた。

「なんか今日静かだね。おばさん達どこ行ったの?」

「親父と買い物。いい歳してデートだとよ」

「相変わらず仲いいなぁ。ねぇ私と付き合ってること言った?」

「言ってない…お前は?」

「私も。でもなんとなくお母さんには気づかれてるかも」

「まじでか…どやされそうだな。お前んとこの親父に」

「健人のことクソガキって言ってたもんね」