おとななこども

会長は花梨さんの圧力に負けたと言うように、
「はい…」
と、うなずいた。

百花ちゃんの妙な圧力は、花梨さん譲りなのか…。

あたしは納得する以外方法がなかった。

「では、失礼します」

「さようなら」

花梨さんはあたしにニコッと微笑むと、その場を去ったのだった。

さて、この場に残ったのはあたしと会長だ。

やましいことは特にない…と言いたい。

「あなたにも1つ聞きたいことがあります」

会長が話を切り出した。

「トーゴちゃんのことですか?」

そう言ったあたしに、会長は驚いたと言うような顔をした。