トイレを済ませて、手を洗った。
チラリと、目の前の鏡の中の自分の顔に視線を向けると、
「あ、グロスが落ちてる」
唇につけたグロスが落ちていた。
食事の後だからなあ。
ショルダーバックから真里からもらったグロスを出した。
ふと…と思い、グロスを開ける手を止めた。
文化祭の打ち上げで会長があたしにキスしたのは、グロスの香りに誘われたからではないだろうか?
――桃の匂いがする
呟くように言った、会長の言葉が頭の中によみがえる。
グロスの香りに誘われて、あたしにキスしたんだったら…。
そう思って、グロスをショルダーバックに戻そうとした。
チラリと、目の前の鏡の中の自分の顔に視線を向けると、
「あ、グロスが落ちてる」
唇につけたグロスが落ちていた。
食事の後だからなあ。
ショルダーバックから真里からもらったグロスを出した。
ふと…と思い、グロスを開ける手を止めた。
文化祭の打ち上げで会長があたしにキスしたのは、グロスの香りに誘われたからではないだろうか?
――桃の匂いがする
呟くように言った、会長の言葉が頭の中によみがえる。
グロスの香りに誘われて、あたしにキスしたんだったら…。
そう思って、グロスをショルダーバックに戻そうとした。



