おとななこども

「ねんざが治ったらいいです」

「はっ?」

そう言った会長の意味がわからなかった。

「代償は、あなたの休みを僕にくれること」

…んんんっ?

さて、あたしは耳が悪くなったのだろうか?

とりあえず、さっきの“丈夫な躰”と言う言葉を撤回したい。

あたし、丈夫じゃないや。

「僕と一緒に休日を過ごしてくれませんか?」

「はいっ?」

それってつまり、
「デート…ですよね?」

呟くようにそう言ったあたしに、
「そう言うことです」

会長はデレ甘い笑みをあたしに見せながら返したのだった。