授業中もずっとうわの空な早紀の顔を樫野はのぞき込んだ。 「大丈夫か?朝霧。」 「…うん。んっ?なんか言った?」 「ずっと朝からうわの空。 なんかあったの?」 優しい…優しいね…樫野くん… 重なるよ…重なっちゃうよ…あの人と… 「おっ、おい!どうした? 今のに泣く要素あったのか? ごめんな、大丈夫か?」 「違うの…ごめんね…ごめんなさい。 ただ樫野くんが工さんに重なって…」 すると樫野くんの眉間にシワがよった。