「ハァー。」

本日2度目のため息をついてしまった。

「どうかした?ため息なんてついて。

いつもの朝霧らしくないな。」

そう言うのは隣の席の樫野晴斗[カシノハルト]君だ。

「うん。でもね、ため息出ちゃうよ。」

思わず机の上に顔をのせてそのまま目だけを上にあげて樫野くんを見る。

「えっ!なっ何?朝霧。」

「何焦ってんの?」

「いや...だって...」

クラス1美少女でしかも好きな人な朝霧早紀にそんな上目遣いで見られて焦らない方がおかしい。

と樫野晴斗は思ったが

それがこの天然女に伝わるはずもなく...

「樫野くん。真っ赤だよ?大丈夫?」

本気で心配そうに顔を近づけてのぞいてくる早紀に樫野はなおさら焦り顔を赤くそめてしまった。