陸さんでも、照れたりするんだ。


そう思うと、なんだか、嬉しい。


ねぇ、陸さん。

ボクが思うほど、陸さんは完璧な人じゃなくて。
ボクが思うほど、ボクはなんにもできない人間じゃないのかもしれないね。


だって。

ボクがキスしたことで、陸さんが、こんなに嬉しそうに、笑ってくれる。
赤くなって、照れながら。

だったら。

今のままのボクでも、陸さんと一緒に、生きていけるのかな。
おんなじ方向を見て、一緒に、歩いて行けるのかな。

今日を、スタートラインにして。


ボクははじめて、自分がこのままでもいいんだ、って思えた。