2人が戻ると私たちは席に着いた。


「いや~悔しいけどさ、まじで友里先輩と俊先輩お似合いじゃね?」

「やばいよね!美男美女でさっ羨ましい~~」

゛お似合い゛って言葉に

勝手に嫉妬して...あたしってばなんなの。



「てかさ、俊先輩と実紅知り合いなの?」


すると廉がそういって、あたしはハッと我に返った。


「まっまぁ...」


すると沙良は何かを察したのか、


大きく手を叩いた。

「えっもしかして゛王子様゛って俊先輩??!」

「うっ..うん」


「えっなに王子様?!教えろよー」

拓真が興味心身で身を乗り出してきた。


「実紅..あたし言うよ?」

「うんっ」


よかった...ちょっとのことで、

自分の口から言いにくかったから。




「...それで、実紅が俊先輩に一目ぼれしちゃったの」

最後まで言い終わると、あたしは下げていた顔をあげた。


なんか...廉と目を合わせたくなかったから。



「なるほど!」

「でっでもね、あたし友里先輩になんか叶わないっていうか、いいの。別に」

「けど俺、実紅でも変じゃないと思うぜ!なんせ噂の美少女だからさ」

「やっやめてよ拓真(笑)」


きっと冗談で言ってくれたその一言も

そのときは嬉しかった。


けど廉をふとみると、けして笑顔ではなくて


また胸が高鳴った。