「えっ友里先輩じゃん!!」

「あっほんとだ!!友里せんぱーい」



たくさんの生徒をかけわけて

あたしたちの教室に入ってきたのは、


ゆり先輩と...


「えっ!!」



まぎれもなく、王子様だった。



王子様はあたしの顔を見ると「あっ」と声をあげて

友里先輩に並んでついてきた。


「おはようっみんな!来ちゃった♪」

「いやいやいや!感激っす!まさか俺らのところまで来てくれるなんて!」

「ほんとう嬉しいです!友里先輩っ」



今日も可愛い友里先輩に、

沙良と拓真は夢中。


そんな中....


「お前、本当に1年だったんだな」

「えっ...はい」


王子様があたしを見てそういった。


...ドキドキ。


やばいっあのドキドキがよみがえってきた。



するとそんなたしたちをみて、

友里先輩は王子様に肩にその細い華奢な手をかけた。


「えっなになに?俊(しゅん)実紅ちゃんと知り合いなのっ?」


『俊』....っていうんだ。名前。


「知り合いっていうか、入学式のときにちょっと」


すると友里先輩は「そうなんだぁっ!」って可愛く手を叩くと

俊先輩の背中をポンッと押して


「この人ね、俊っていうの。いつも仏頂面だけどよかったら仲良くしてあげてねっ実紅ちゃん!!」

といった。


「あっいえ、こちらこそ」