その頃のおれは、本当に風になりたかったわけで…




今からしたら





………本当に夢だ。




それこそまさに“夢”という字に相応しい程のスケールだったろう




でも、おれは思う






今でもたまに







風になりたい…と






この紺碧の空も





昨日の鉛色ににごった空も





吹き抜ける至高の風









空を仰げば









そこに、風の道標