物心がつく前から




きっと、おれは風を感じていた





小学四年生のときに、“将来の夢”というテーマの作文を書いたことがある。





当然、作文の書き出しは………






―ぼくの夢は風になることです。―




だった。








もちろん、罪悪感とか羞恥心とか……





そんなものは感じるはずも無く






ただ、無邪気に純粋に





そして、単純に







そう書いていたのだから仕方がない。