「頼くん!おかえりなさい!」


頼くんに駆け寄る私と、頼くんの声によって廊下に出てきた三人。


「誰」


頼くんは私の頭をポンポンしながら三人を睨む。それはもう今にも襲いかかりそうなライオンさん。



「お邪魔してます、お兄さんに頼まれてこなみさんを家まで送らさせて頂きました。」


怯むことなく、頼くんに返すのはこむらさん。


「ふーん、それはどうも。で?」

「で、って頼くん…」

「弟くん、お前の兄貴に頼まれて弟くんが帰ってくるまで家にいてくれって言われたんだよ」

「で、僕らはいたの。言うことないのー?」

「チッ、ドウモアリガトウゴザイマス。」


素っ気なく返す頼くんに私はムッとして頭を叩く。


「やめろよ、みーちゃん」

「ちゃんと謝って!」