あ…!
携帯確認するの忘れちゃった…


こむらさん間に合ったかな…?



「小鳥遊さん、よろしく!」

「はい…!」




呼ばれた私は一歩踏み出した。1番前に座っていたツツジさんの表情が一変する。

私の実力を試す顔だ。細部まで目を凝らして追っている。


緊張する



神楽ちゃんは手を振って、頼くんは微笑んでる。


お母さんとお父さんはドヤ顔してる。



え、待って、お母さんとお父さんなんでドヤ顔なの…!?



疑問の頭で歩く。ぷよぷよ。



1番後ろの席に目線を移したとき、ライトの眩しさで表情までは見えない。


けど、確かに目が合った気がした。




絶対こむらさんたちだ…!
間に合ったんだ、よかった!



手を振ってくれてる気がした。