腕が掴まれているはずなのに、
そのコウの手からは熱を感じなくて。
ーーーヴァンパイアは
体温がないんだ…。
ふとコウが力を緩めて唇を離す。
なんだかふわふわしてしまって
バランスをくずしてしまう。
「コウ…?どしたの…」
見ると彼は一瞬で移動してベッドの
上に腰掛けて顔を右手で覆っていた。
よたよたしながら近寄ろうと
すると、コウは空いている
左手を差し出して、
「ちょ、待ってリサ、
来ないで…。」
拒否られた…?
私なんかしちゃったのかな。
「ごめんコウ…私…?」
「違うよ。リサとキスした
だけなのに、牙が…。」
ーーー牙?
「普段こんなことないのに…
吸血欲求がなくなってから、
牙もひっこんだんだ。
なのに、牙がでてきて…
食べちゃいたいほんとに…。」
苦しそうに頭を抱える
コウに私は近寄っていった。
(コウの牙、見てみたい…。)
恐れず、さっきされていたように
コウの膝の上に横向きに座った。

