vampire rings.




コウのお父さんの部屋の扉は
すごく大きくて重そうだった。
コウがノックしようとしたら
扉が勝手に開いたから、
お父さんにはもうすべて
お見通しなのかな…と思った。



「父さん。リサです。」


とんっとコウに背中を押された。
慌てて私は挨拶する。



「あの!リサです…これから
こちらでお世話になることに
なりました…。」


「貴女がリサか。綺麗に育ったものだ。
しかし…すごい匂いだ。
いままでの花実とはちがうな。
そんなに固くならなくていい。
貴女の命は我々に預けていただきたい。
貴女の家族も、貴女の命も私が
保証する。任せてくれるか?」




コウのお父さんは、権力が一番ある
家柄のトップだから、国王と
呼ばれている。ということはコウは
王子になるんだけど、本人が違うって
言うからよくわからない。


見た目も、本当に若い。
まだ30後半なんじゃないかな…



「リサ?」



考え事をしすぎて、国王の話に
返答するのを忘れていた。
コウの声にはっとした。




「えっとあの、家族だけは本当に
傷つけないでください…。
私はこの家にお世話になる以上、
なんでもしますから…。」



「貴女はコウと一緒にいて
くれればそれでいい。雑用を
させようなんぞおもっていない。」


少し、国王が微笑んだ気がした。



「では、父さん、リサは俺の
部屋でよろしいですか?」





えっ?
ちょっと待ってよ。
コウと同じ部屋…?!



「えっちょっとコ…『かまわん。』」


国王があっさり承諾してしまった。





「ではこれからリサをよろしく
お願いします。失礼します。」



そう告げてコウは私の手をひいて
国王の部屋を出て自室に戻った。