「で、いい?話しても。」
コウが横に座る。
こくんと頷く。
「花実って聞いたことある?」
カジツ…
「その…セイガが言ってた。
私に、花実だって。」
コウはふぅと息をはく。
「花実っていうのは、
人間の中でも、特別美味しい血の
流れる人間のことをいうんだ。
その血のことは"蜜"って呼ばれてる。
ただ美味しいだけじゃない。
ヴァンパイアの力を一時的に
増強させることもできるんだ。
その人間からは特別甘い香りがする。
年齢とともにその匂いが強くなって、
18歳で強く香る。死ぬまでね。」
18…その数字が重く響く。
「で、でも、その花実って、
他にもいるんでしょ…?」
「ヴァンパイアの数も
減ってきてるからね…。
言い方が悪いけど、その絶好のエサと
なる花実も減っているんだ。」
「まさか、私だけ…とか…?」
「今のところ香ってるのは
リサの蜜だけかな。」
そう…なんだ…。

