初恋の人へ。





「あのね、沙良ちゃん。いいこと教えてあげる」

「え?いいことって?」

「琉生と、別れたの」

「え・・・」




別れた・・・?

だって、一昨日の高総体で
一緒にいたはずだ。


まだ、付き合ってると思ったのに。





「沙良ちゃんが、琉生に想いを伝えたから教えてあげたんだからね」

「あ・・・卒業式のとき」

「琉生と幸せにねっ!!」




そう言って華音ちゃんは
お店を出ていってしまった。



顔を隠してたけど・・・
華音ちゃんは泣いてるようにみえた。