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「……ねぇ」


だれ……?


「大丈夫……?」

「……誰?」


パチリと目を開けると、私が横たわるベッドのそばには綺麗な女性がいた。

金色の髪に長ったらしい前髪……目を開けた私を見て、にこりと微笑む美しい人。


「良かった。すごくうなされてたから」

「……アルフレッド?」


思わずその名が飛び出した。

性別が違うって事はわかってたけど、それでもすごく似てたから。

そしたら女性は小首を傾げ、後ろに流していた長い髪がさらりと肩にかかる。

その髪を手で払いながら口を開いた。


「あなた、弟と知り合いなの?」


弟……?

という事は、彼女はアルフレッドのお姉さん?


「それより、もう体の調子は大丈夫かしら?」


体の調子……私は起き上がり、自分の体に目を向ける。

焼けた肌はすっかり元通りになり、痛みも無い。